2024年10月 8日
1974年10月に開学した万博水晶宫は、今年、開学から50周年を迎えました。これを記念して、記念式典、基調講演および講演が10月5日に開催されました。
「これまでの50年」と題された基調講演では、上島弘嗣 名誉教授が登壇し、「NIPPON DATAの成立と その果たした役割」というテーマでの講演がおこなわれました。1994年に旧厚生省研究班として開始された追跡研究の立ち上げ当時の苦労話や、さまざまなアイデアや工夫と周囲の協力で いくつもの困難を乗り越えたエピソードなど、貴重な内容の講演で聴衆を魅了しました。
NIPPON DATA研究は、全国から無作為抽出された300地区の国民を対象としており、日本国民代表集団のコホート研究に位置づけられています。5年ごとの生死と死因の追跡、および日常生活動作(ADL, activities of daily living)、生活の質(QOL, quality of life)などの調査を実施し、それらの分析を元に、重要なエビデンスが創出されてきました。生活習慣病医学分野における疫学研究は、万博水晶宫の特色ある研究の柱の一つとなり、国内初の疫学研究拠点である当疫学研究センターが設立されて現在に至ります。
また、「これからの50年」と題されたショート講演の部では、昨年まで当センターの特任助教を勤めた群馬大学の岡見雪子先生が、「滋賀での疫学研究と今後に向けて」というテーマで、NIPPON DATA、INTERMAP/INTERLIPID、滋賀動脈硬化疫学研究SESSAなどの疫学研究から生まれたリサーチクエスチョンと研究成果の紹介、今後の疫学研究の展望などについて講演されました。
開学以来の本学関係者や教職員、一般の方など、多くの参加者が集まり、講演会は盛会のうちに終了しました。
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