乳腺外科

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乳がんと闘うすべての方に
適切な医療を

乳癌患者さんは近年増加の一途をたどっており、報道においても「乳癌」について頻繁に聞こえてまいります。
そのような中、乳房になにかしら症状を感じられる方や、不安を覚えられる方がたいへん多くいらっしゃいます。
私たちは、乳癌をはじめ乳腺疾患を患っておられる方々に対し、正しい診断と確実な治療を提供するべく日々邁進しており、滋賀県唯一の大学病院の診療科として、最先端の乳腺医療を患者さんに提供しています。大学病院の利点である、放射線科?病理診断科など他の診療科との連携、共同診断(定期的な乳腺カンファレンス開催)を強みとし、ひとりひとりに合った医療を提供しています。
乳癌の手術については、乳房全切除術(全摘術)、乳房部分切除術(温存術)のほか、ラジオ波焼灼療法も可能です。
病理診断科の協力により術中迅速病理検査が可能で、がんを一度に取り切る手術をおこない、不要な再手術をへらしています。


ラジオ波焼灼療法については、できる条件が厳密に規定されております。
可能な方には提案しておりますが、ご不明な場合は診察時に医師にお尋ねください。

乳房全切除術とは…
乳癌を切除するために、乳房のふくらみすべてを切除する方法です。再建術を行わなければ、一般的に、術後には胸部は平坦になります。乳輪?乳頭は一緒に切除することがほとんどです。

乳房部分切除術とは…
乳癌のしこりとその周りの組織のみを切除し、乳房のふくらみは残す方法です。術後に放射線治療を行うことが標準的です。

ラジオ波焼灼術とは…
乳房部分切除術であれば切除する範囲を、ラジオ波という電流により発生する熱で焼ききる方法です。術後に放射線治療を必要とします。

センチネルリンパ節生検は患者さんに被爆がなく、同定率の高い蛍光法色素法の併用を行っています。
この方法では、乳房への注射は手術時、麻酔中に行うため、痛みを感じることはありません。

2016年10月より当院に形成外科が開設され、乳房再建術も積極的に行っています。
乳癌手術と同時である一次再建、乳癌治療が落ち着いてからの二次再建、どちらも可能です。
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)については、当院には常勤の臨床遺伝カウンセラーが在籍しており、術前の段階から、検査の適応である方については遺伝カウンセリングをおすすめしています。
必要に応じて、保険診療での乳房の予防切除?乳房再建術が施行可能であり、当院 母子女性診療科と協力して、予防的卵巣切除も可能です。

センチネルリンパ節生検とは…
術前の各種検査で、わきのリンパ節に、乳癌がまだ転移していないと考えられる場合に、それを証明するために行う手術です。乳房の手術と同時に全身麻酔下に行います。わきにはもともと10-20個程度のリンパ節が存在していますが、その中で乳房のリンパ流がまず最初にたどり着くリンパ節を数個見つけ出します。このリンパ節に癌がなければ、これ以上先のリンパ節へは癌が広がっていないと考え、わきのリンパ節を全て切除する腋窩郭清術(えきかかくせいじゅつ)を省略するというものです。現在我が国では、初期の乳癌の手術において、センチネルリンパ節生検を行うことが標準的です。

遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)とは…
うまれつき、BRCA1またはBRCA2という遺伝子に変化があり、乳癌や卵巣癌を発症しやすい方。(前立腺癌、膵癌、悪性黒色腫など別の癌にも関連があるとされています。)乳癌患者さんの約4%程度と言われています。乳癌患者さんが、HBOCであると分かると、ご希望により予防的乳房切除術(まだ乳癌になっていない側の乳房を切除する)や予防的卵巣卵管切除術(卵巣癌になっていないが切除する)が保険診療で可能です。また、場合によっては、術後の再発予防のお薬に選択肢が増えたり、手術方法を決めるために有益な情報になったりします。


滋賀がん?生殖医療ネットワーク(OF-Net)の呼びかけ施設である当院 母子女性診療科と連携し、
妊娠中や妊娠希望の乳癌患者さんに対する専門性の高い診療を行っています。
良性腫瘍に対しては必要に応じて整容性に優れた内視鏡補助下手術を行っています。
 

日本乳癌学会 認定施設

(乳腺指導医?乳腺専門医?がん薬物療法専門医?外科専門医が在籍しております) 
 

日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 認定施設

(保険診療での各種乳房再建術が可能です) 
 

診療内容

乳房に関する各種疾患(乳がん、乳房良性腫瘍)、マンモグラフィ、乳腺超音波検査(エコー)、細胞診、組織診(針生検、吸引組織生検)、CT、MRI、シンチグラフィ、PET-CTなど
必要なときには初診当日に組織?細胞の検査をするなど、迅速な対応を行っています

こんな症状があれば???

乳房や脇の下に症状があるときは、乳がん検診ではなく当院もしくは関連病院(ページ下部に記載)の乳腺外来を受診してください。

?しこりがある

?引きつれがある

?乳頭から液が出る

?乳輪乳頭の皮膚がただれて治らない

外来のご案内

月曜日、水曜日は手術日につき予約のみとなります。女性医師ご希望の方は予約時にお伝えください。 外来予定

特に症状はないけれど、乳がんが心配

特に症状がない場合、乳がん検診を受けましょう。自治体や職場の乳がん検診をおすすめします。関連施設(ページ下部に記載)で自治体の乳がん検診や、自費による検診をもうけている場合があります。大学病院の性質上、当院では乳がん検診は行っていません。要精密検査となった場合、受診してください

関連病院の乳腺外来一覧

JCHO滋賀病院 (077-537-3101)

東近江総合医療センター (0748-22-3030)

長浜赤十字病院 (0749-63-2111)

滋賀もりブレストクリニック (077-561-0700)

北村クリニック (077-543-1469)

南草津野村病院 (077-561-3788)

日野記念病院 (0748-53-1201)

 
大学病院は、紹介状がない場合の初めての受診は、選定療養費が必要となります。
乳がん検診で要精密検査の場合は検診結果の通知があれば紹介状が不要な場合があります。
詳しくは病院へお問い合わせください。